被災地、まとまった雨に 気象観測の障害続く中

 東日本大震災の被災地は20日午後、前線を伴った低気圧の影響で、地震後初めてまとまった雨が降る見込み。20日夜に仙台市で予想される降水量が3時間で7ミリ程度など「直ちに土砂災害に結び付く雨量ではない」(気象庁)という。  ただ被災地では地域気象観測システム(アメダス)の多くが依然観測不能で、雨量や気温などのデータが得られない状態。同庁は東北電力など気象観測をしている他機関のデータも使い、予報や警報・注意報発表に生かす方針。  気象庁によると、19日午前9時現在、山形県を除く東北5県のアメダス計174地点のうち、青森2地点、秋田1地点、岩手12地点、宮城7地点、福島5地点の計27地点で障害が発生している。ほとんどが津波被害の大きかった沿岸部で、完全復旧のめどは立っていない。