1万人が県境越え退避 死亡・不明は1万5千人

 東日本大震災の被災地、東北地方は17日も真冬並みの厳しい寒さとなり、38万人が8県2千ケ所超の避難所で窮乏生活を余儀なくされている。福島県の原発事故などの影響で、被災地から県境を越えて避難した人の数は、共同通信のまとめで少なくとも約1万5千人に上った。
 死者・行方不明者は約1万5千人に上り、福島県と岩手県では、避難所の高齢者計15人が死亡した。
 ライフライン復旧に伴い、自宅に戻る被災者が増えている一方、自宅に食料がなく、ガソリン不足で買い物にも行けず、避難所に戻る人も出ている。
 福島第1原発事故の避難指示を受けて、病院から福島県いわき市の避難所に運ばれた患者14人が死亡。岩手県陸前高田市でも80代女性が避難後に死亡した。警察庁の17日午後10時のまとめで死者は12都道県の5692人、行方不明は6県の9522人で、合わせると1万5214人となった。