関東で甚大な液状化被害 茨城、千葉の津波7~8メートル

 東日本大震災では、震源から遠い関東でも広範囲で強い揺れによる液状化現象が多発。専門家は「戦後に造成された比較的、新しい埋め立て地や新興住宅地で被害が目立つ」と話す。また、茨城、千葉両県を襲った津波は最大7~8メートルに達することも分かった。 
地盤工学会による現地調査では、▽千葉県浦安市▽千葉市美浜区と花見川区▽千葉県我孫子市▽東京都江東区新木場▽横浜市金沢区金沢八景▽茨城県潮来市とひたちなか市などで液状化を確認。東京湾沿岸を中心に広範に広がっているとみられるが、全体像の把握はできていない。 
浦安市によると、市の面積約17平方キロの約4分の3に当たる埋め立て地の大部分で液状化を確認。約8800戸が応急危険度判定を受け、少なくとも約480戸が全半壊とされた。内陸の我孫子市でも利根川沿いの住宅地で液状化、110戸以上が全壊したという。 
東大地震研究所の都司嘉宣准教授(地震学)の現地調査では、茨城県北茨城市・平潟港の津波は最大8.2メートル、千葉県旭市飯岡で7.6メートルに達したとみられる。震源に直接、面していない旭市を7メートル超の津波が襲ったことについて都司准教授は「海底の地形が影響した可能性がある」とみている。