大気不安定で突風や大雨 20日も被災地は警戒を

 気象庁は19日、強い寒気の影響で、西日本から東日本大震災被災地の東北にかけての広い範囲で大気の状態が不安定になっているとして、大雨や突風などへの警戒を呼び掛けた。大気の不安定な状態は20日も続く見込みで、寒気により東北北部の太平洋側は雪となる可能性もあるという。  19日、茨城県鉾田市で1時間に42.5ミリ、千葉県銚子市で35.0ミリ、栃木県日光市で15.5ミリと、4月としては観測史上最多雨量を記録。福島県浜通りでも1時間に10ミリ前後のやや強い雨を観測した。福岡市や福井市では直径5~8ミリのひょうが降った。千葉県勝浦市で最大瞬間風速23.7メートル、宮城県石巻市で20.7メートルを観測した。  同庁によると、上空5500メートルで氷点下30度以下の強い寒気が、日本海中部から東日本上空に進み、広範囲で積乱雲が発達している。  西日本から東北は20日にかけ、落雷や局地的な激しい雨、竜巻、ひょうの恐れがある。特に、東日本大震災の被災地は地震の揺れで地盤が緩んでいるため、警戒が必要という。  東北太平洋側で20日夕までに予想される24時間雨量は南部の多い所で40ミリ、北部50ミリ。24時間予想降雪量は太平洋側北部の山沿い40センチ、平地で10センチ。さらに東北の太平洋側一帯は海上で18メートル、陸上で13~15メートルの最大風速が見込まれる。