処暑なのに「スーパー残暑」 台風5個、記録的少なさ

 暑さが和らぐ時期とされる二十四節気の「処暑」を迎えた23日の日本列島は、群馬県の館林38.5度、茨城県の古河38.0度など、広範囲で厳しい残暑となった。台風襲来が多い時期ともされるが、今年の発生はこれまで5個(8月末までの平年値14.1個)と記録的に少ないのも特徴だ。  気象庁によると、気温が高かった主な地点は、京都と埼玉県の熊谷37.5度、大分県の犬飼と大阪府の枚方37.4度など。東京都心(大手町)は35.1度を観測。今夏の都心の猛暑日は計9日に達し、1876年の統計開始以降、2番目の多さとなった。  8月は台風発生の平年値が5.5個と1年で最も多い時期だが、今年は23日発生の5号を含め2個だけ。このままいけば1951年からの統計史上最小タイ記録となる見通しだ。  気象庁によると、日本に猛暑をもたらしている太平洋高気圧が、台風の生まれ故郷のフィリピン近海まで勢力を及ぼしているため大気の対流活動が抑えられ、台風が発生しにくい状態になっているという。  9月初めまでは太平洋高気圧や偏西風の動きに大きな変化はなさそうで、同庁は当面厳しい残暑が続くとみている。