列島「猛暑」の「大暑」 梅雨明け後、気温急上昇

 23日は1年で最も暑い時期とされる二十四節気の「大暑」。日本列島は勢力の強い太平洋高気圧に覆われ連日、記録的猛暑に見舞われた。気象庁は九州から関東の広範囲で今月中旬に梅雨が明けた後、偏西風の蛇行が急激に変化して太平洋高気圧が北に張り出し、気温が上昇したとみている。  23日正午までに観測された気温は、岐阜県の多治見37.6度、三重県の桑名37.4度、浜松市の佐久間37.0度、埼玉県の鳩山36.8度など、各地で午前中から35度以上の「猛暑日」となった。予想最高気温は名古屋38度、東京と大阪36度、高松35度などとなっている。  同庁気候情報課によると、今月中ごろには偏西風が日本列島上空で南に蛇行。これに沿って大陸から寒気が南下して大気の状態が不安定となり、各地を襲った豪雨の一因になったとみられている。  しかし九州北部~関東甲信が一気に梅雨明けした17日ごろを境に偏西風の蛇行が一転、北寄りに変化。日本の南海上に抑え込まれていた太平洋高気圧がこの蛇行に沿う形で、本州付近に張り出しやすくなったという。