未明の東海地方でゲリラ豪雨 秋雨前線影響

 本州南岸から北上した秋雨前線に湿った空気が流れ込んだ影響で、東海地方では23日未明から明け方にかけ、岐阜県山間部や中濃地方、愛知県西部を中心に局所的に大雨が降った。
  気象庁などによると、愛知県一宮市では未明に1時間当たり103ミリの猛烈な雨を記録。岐阜県八百津町では同59.5ミリで、8月の最高値を更新した。愛知県愛西市と岐阜県美濃加茂市でもそれぞれ同28ミリ、同51.5ミリの激しい雨。三重県いなべ市北勢町では同21.5ミリに達した。
 この豪雨で、愛知、岐阜両県内の各地で家屋の浸水や道路の冠水の被害が多発。
同県下呂市では夫婦で自宅から逃げようとした50代の女性が土砂に足を取られて転倒して軽傷を負ったほか、飛騨川沿いの4680世帯計1万2千人に避難勧告が出た。
 日本気象協会によると、岐阜県中濃地方や愛知県西部の上空で、前線に暖かく湿った風がぶつかったまま4,5時間停滞。局所的な激しい雨が続いたという。三重県と愛知県では同日昼に晴れ間がのぞいたところもあるが、依然として大気が不安定で、同協会は、岐阜県山間部などで土砂災害への注意を呼び掛けている。