前線活発化、列島に春の大雨続く 震災被災地も警戒を

 活発な前線の影響で日本列島は11日も、広範囲で大雨が続いた。西・東日本は12日にかけ、東日本大震災被災地の東北は12日夜以降、大雨の恐れがあるとして、気象庁は警戒を呼び掛けた。
  台風1号は、沖縄と奄美を風速15メートル以上の強風域に巻き込み東寄りに進んだ。12日、熱帯低気圧に変わる見込み。大量の火山灰で土石流の危険性が高まっている霧島連山・新燃岳(宮崎・鹿児島県)周辺では、12日夕までの24時間に100ミリの雨が予想される。
 気象庁によると、西・東日本の60地点以上で24時間雨量が5月として観測史上最多を記録し、福岡、山口、島根各県では200ミリを超えた所がある。
【台風、沖縄本島ほぼ直撃 強風、高波に注意】
 台風1号は11日午後、沖縄本島をほぼ直撃し、北西沿岸をかすめるように北東へ進んだ。気象庁は強風や高波に注意を呼び掛けた。1号は同日夜に奄美大島付近を通過。12日朝までに四国の南海上で熱帯低気圧に変わる見込み。
 台風が前回沖縄本島を直撃したのは昨年8月31日。1号が日本に接近した例は、2009年5月7日ごろに小笠原諸島付近、01年5月14日ごろに南西諸島付近を通過したことがある。
 1号は11日午後9時、奄美大島付近の海上にあり、時速45キロで北東へ進んだ。中心気圧は998ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は18メートル、最大瞬間風速は25メートル。中心の南東側330キロ以内と北西側110キロ以内が風速15メートル以上の強風域。