新燃岳のマグマ上昇量が「低下」 予知連、再活発化に注意も

 火山噴火予知連絡会は15日、霧島連山・新燃岳について「上昇するマグマ量は低下しており、大量の火山灰を放出する噴火の可能性は低くなっている」との見解を発表した。  ただ「大量のマグマが上昇すれば、活動が再び活発化する可能性がある」とし、地殻変動などのデータを注意深く見守る必要があると指摘した。  一方、宮崎県高原町は15日、一部住民に出していた避難勧告を解除。同町の避難勧告は全面解除となった。  見解によると、爆発的噴火の頻度は低くなっており、火山性地震や微動も減少しているという。  新燃岳は1月26日に中規模噴火を起こし、気象庁は噴火警戒レベルを2(火口周辺規制)から3(入山規制)に引き上げた。火口に蓄積した溶岩が増加し、27日以降は爆発的な噴火が発生。同庁は火砕流や噴石の危険性が高まったとして、当初「火口から2キロ以内」だった入山規制の範囲を「4キロ以内」に広げた。  予知連は2月3日、拡大幹事会を開催。一連の活動が地下のマグマが上昇した噴き出したことによる本格的な「マグマ噴火」との見方を示し、「今後1~2週間、爆発的な噴火を繰り返すと考えられる」との見解を発表していた。