新燃岳、爆発的噴火の頻度高まる 1週間で8回

 宮崎、鹿児島県境の霧島山・新燃岳で、2日午後3時53分に爆発的噴火があり、噴煙が上空約3千メートルまで上がった。2日午前にも2回の爆発が起きており、一連の噴火活動が始まった1月26日から1週間で爆発は8回となった。鹿児島地方気象台は「頻度が高まっている。現時点でさらに規模の大きい爆発が起きる兆候はないが、噴火活動がより活発化する可能性はある」としている。
 東大地震研究所の中田節也教授は「地下に大量のマグマが控えていて、ガスが供給されている可能性がある。その場合、最悪のケースでは大規模噴火の恐れがある」と指摘する一方「これまでの噴火でガスが抜けやすい状態となり、間隔が短くなったとの推測もできる。同規模の爆発的噴火がしばらく続くとみるのが自然だ」とした。
 一方、国土地理院は2日、一連の噴火活動が始まって以降、新燃岳一帯で続いていた山が縮むような地殻の動きが、1日以降は止まったとみられると発表した。火口の溶岩ドームは直径560~590メートルの楕円に達した。
 地理院は、一帯で2009年12月ごろから山が膨張するような地殻の動きが続き、10年5月以降だけで地下2カ所に計約700万立方メートルのマグマがたまったと推定。