「不順な春」くっきり 日照不足と多雨、記録的

 気象庁は1日、春(3~5月)の天候まとめを発表した。3カ月間の日照時間は、北日本(北海道、東北)と東日本(関東甲信、北陸、東海)の日本海側で1946年に地域別の統計を開始して以降最短、降水量は西日本(近畿~九州)の太平洋側で最多など、「不順な春」が浮き彫りとなった。  同庁は、南からの暖気と、北からの寒気がともに強く両者が日本列島上空でせめぎあったため、本州付近を低気圧や前線が頻繁に通過したとみている。  日照時間は、北日本の日本海側が平年の78%、東日本の日本海側は同76%。地点別でも、秋田が平年の71%の358.4時間など、12地点で観測史上最短記録を更新。福井など14地点は過去2番目、鳥取など9地点は3番目の短さとなった。  西日本の太平洋側の降水量は平年の1.37倍に達した。地点別では、福島県いわき市の小名浜で平年の1.84倍の701.0ミリなど、7地点で春の降水量の過去最多を記録。仙台など6地点は2番目、神戸など5地点は3番目の多さだった。