夕刻の空に皆既食の赤銅の月 列島大半、雲で見えず

 日本では2007年8月以来となる皆既月食が21日夕、ほぼ全国で起こった。  皆既月食があったのは午後4時40分~同5時53分。北海道白老町の海岸では午後4時半ごろ、東の水平線の上にまず上端だけ明るい月が現れ、間もなく月面全体が赤銅色に覆われた。同6時前に、月は今度は下側から光り出し、三日月が太っていくように明るさを取り戻していった。  今回の月食は、東日本ではほとんど欠けた月が昇って間もなく皆既食に。西日本では皆既食になってから月が昇り、沖縄県の一部だけ皆既食が終わってから月が昇った。  西日本から東日本にかけては雨雲が広がるあいにくの天気。東京都港区の六本木ヒルズの展望台は、東京タワーの後ろから月が昇る絶好の観察スポットだが、空は終始厚い雲に覆われた。