台風14号、暴風域伴い北上 上陸すれば史上2位の遅さ

 台風14号は29日、豪雨に見舞われた奄美の近海を通過、勢力はやや弱まったが風速25メートル以上の暴風域を伴い北上した。気象庁によると、速度を上げながら30日に紀伊半島~関東に接近、北寄りの進路をたどれば上陸の恐れもある。  上陸すれば同庁が1951年に統計を開始して以降、2番目の遅さ。これまで最も遅い上陸は、90年11月30日に和歌山県に上陸した28号。  台風は30日午前0時現在、高知県・足摺岬の南南東約370キロを時速約30キロで北東に進んだ。中心気圧は970ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は30メートル、最大瞬間風速は45メートルで、中心から半径110キロ以内が暴風域。奄美大島全域や九州、四国の一部が風速15メートル以上の強風域に入ったが、奄美大島は29日夜に強風域から抜けた。  台風の北東側に発達した雨雲があり、台風接近に伴い日本の南海上の前線が活発化、北上するため、30日は西~北日本で1時間に50~70ミリの非常に激しい雨の恐れがある。竜巻にも注意が必要。