硫黄島近海で海底噴火 福徳岡ノ場

 3日午前7時45分ごろ、小笠原諸島・硫黄島の南約50キロ、南硫黄島近海にある海底火山「福徳岡ノ場」付近で、海面から噴煙が上がっているのを海上保安庁の巡視船が確認した。海保と気象庁は、海底噴火とみて周辺の船舶に警戒を呼びかけている。  第3管区海上保安部(横浜)によると、噴煙は巡視船搭載のヘリコプターからも確認され、午後2時半ころには噴煙の高さは約100メートルに達したという。周辺の海面では、黄褐色の変色域や浮遊物も見つかった。  気象庁によると、福徳岡ノ場では1900年代初めと86年に、海底噴火に伴う新しい火山島が出現したが、波や潮流による浸食で消滅。73、74、92、2005年にも噴火を観測した。海保の定期調査では、去年12月に現場海域で黄褐色の変色水を確認している。