奈良・吉野、上千本で桜満開 春の嵐に負けず

「千本桜」で知られる奈良県吉野町の吉野山。ここ数日の春の嵐をものともせず上千本のシロヤマザクラが8日、満開となり、山肌は淡いピンクに包まれた。すっきり晴れ渡ったこの日は、客足も戻り、中心地の金峯山寺蔵王堂周辺は久しぶりににぎわった。
 吉野町によると、今年の開花は平年より約1週間早めで、ふもとの下千本と中千本では散り始めているが、標高600メートル付近の上千本は満開。山頂に近い奥千本は13日ごろに見ごろとなる。8日の人出はこの時期としては少し多めの2万数千人。
 吉野山の桜は、修験道の開祖・役行者が約1300年前に桜の木に蔵王権現を刻んだという伝承がある。