エルニーニョ現象、春に終息か 2月は西日本の高温に影響

 気象庁は10日、南米ペルー沖で海面水温が上がり、異常気象の原因となる「エルニーニョ現象」が、春の間に終息する可能性が高いとの監視速報を発表した。  同庁によると、エルニーニョの影響で2月、西日本(近畿-九州)が高温、東日本(関東甲信、北陸、東海)の太平洋側と西日本、沖縄・奄美で降水量が多くなった可能性がある。  海外では南米の北部や東部などで高温となり、ベネズエラのカラカスで2月の平均気温が平年を5.2度上回る26.3度。インドネシア付近は少雨で、マレーシアのコタキナバル(平年値75.0ミリ)ではほとんど雨が降らなかった。  ペルー沖の監視海域では、2月の平均海面水温が基準値(過去30年の平均)を0.8度上回った。1月はプラス1.1度だった。同庁は、太平洋赤道域中-東部の海面水温の高い状態は2~3ヶ月続くが、今後、西部の冷たい海水が東に進むため解消に向かうとみている。