「秋晴れ」と無縁の10月 気象庁が天候まとめ

 気象庁は1日、10月の天候まとめを発表した。記録的豪雨となった鹿児島・奄美は名瀬(奄美市)の月間雨量が平年の4倍以上で観測史上最多の994.5ミリを記録。日照時間も全国的に平年を下回り、特に西日本(近畿~九州)の日本海側は平年の74%と、統計を取り始めた戦後最短タイだった。
 月間雨量は、沖縄県・石垣島も平年の5倍以上の933.5ミリで過去最多。秋雨前線や10月としては珍しく日本に接近した台風14号の影響で、北日本(北海道、東北)の日本海側を除き平年よりぐずつく日が多かった。
 日照時間は、北日本から東日本(関東甲信、東海、北陸)の太平洋側と西日本、沖縄・奄美でかなり短く、地点別では山口で平年の71%の125.2時間など5地点で10月としての観測史上最短記録を更新した。栃木県の日光など11地点は観測史上2番目、岩手県の大船渡など9地点は3番目の短さ。
 月平均気温は、下旬を除き寒気の影響をほとんど受けなかったため全国的に高かった。小笠原諸島の父島が平年より1.2度高い27.2度で観測史上最高タイだったほか、青森や神戸など4地点で歴代2位(過去タイ含む)、新潟や宇都宮など6地点は3番目(同)の高温となった。